正月休み最後の昨日は、なんとなく人ごみが恋しくなり、秋田市で一番人出の多いだろうと思われる所へ行くことにした。
秋田市郊外の御所野（ごしょの）地区にある「イオンショッピングセンター」だ。
行ったら予想通りの人出である。
普段の週末でも混雑しているのに、正月休みともなれば尚更だ。
秋田市内のみならず、近隣の町や市からもやってくる。
一つの町よりも人口があるかの様だ。 普段静かな所ばかりにいる私にとっては都会に出た様だった。
これでは秋田駅前は人通りがないはずだ。
人出は夕方になっても途切れない。
店内のテナントには知り合いもおり、顔を出した。
私は店内に「TOHOシネマ」の看板を見つけた。
そうか、映画館もあるんだ。しかも、前から見たかった水谷豊の「相棒」が上映されている。
上映時間を確認したら、５分後に始まるという。
夕方だったっが、家に帰る気は全く無くなっていた。普段から無断外出が多い私だ。
せっかく来たのだから見て行くことにした。映画を見るのは１年ぶりだ。前に見た「おくりびと」以来だ。
幼少の頃は、毎週映画館に行ったものだった。
TOHOシネマは初めて入った。勝手がわからない。入り口がいっぱいあり、入場券を買うカウンターとファーストフード店のカウンターが並んでいる。秋田で無いみたいだ。
わからないことは聞いてみるのが一番。上映開始時間も迫っている。
入場券は全て指定席だという。私は前を選んだ。どうせなら大型画面を見る為だ。
「シニアの方ですか？」と、聞かれた。私は最初、何の事だかわからなかった。
「シニア」とは６０歳以上で，割引料金になるらしい。私は「そう見えますか？」と、とぼけながらシニア料金で入場した。
すこし白髪があるだけでシニアと断定された。
しかし、ショックだった。てっきり「シニア」には見えないはずだと思ったからだ。
先日は、逆に理髪店で、シニア料金があったので「私はシニアです」と言ったぐらいだ。
まだ、孫がいるわけではなく「ジジ」ではない。
館内の座席は広く、肘掛にはペットボトルも置くことが出来、飲食も出来るんだ。
前列に席を取り、のけぞって見た。前の座席に足をかけるのはマナー違反だ。館内は夕方だったので比較的すいていた。
イオンショッピングセンターの同じ建物内とは思えない別世界のようだ。
最初の画面は、映画を撮影禁止の場面が流れた。撮影すると１千万円以下の罰金だそうだ。携帯電話の撮影も禁止だ。
久しぶりの映画館だった。音響も迫力がすごい。鳥の声は生の声のようだった。
「相棒」では最後に小野田長官（岸部一徳）が警視庁地下駐車場で部下に刺殺される。今後、小野田長官は「相棒」のドラマには出ないのだろうか？ と、思いながら帰路についた。
家に帰ったら妻が「今頃帰って来るんだったら、外で食事をしてきてください！」と、冷たい言葉であった。
さあ〜、今日からは仕事開始だ！
