第二報道部オフサイド日記

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雪辱

昨日の秋工は、まさに目指すチームそのものの試合だった。

「古豪復活」ののろしを上げた。15度の歴代最多Vを誇る秋田工が、松山聖陵(愛媛)を22-7の逆転で下し、2大会ぶりの「花園1勝」を手にし、花園歴代最多勝利数を「135」に伸ばした。

風上に立った後半に形勢をひっくり返した。3-7で迎えた後半4分。5メートル左ラインアウトからモールを形成し、フッカー三浦涼哉(3年)が左隅にそのまま押し込み逆転トライ挙げた。同6分、同18分にはFB黒沢航希(3年)が2連続トライで突き放し、勝利を一気にたぐり寄せた。黒沢は「練習してきた成果を出せた。チームを勝たせる思いで走った」と納得の表情を浮かべた。

因縁の相手だった。松山聖陵とは前回大会でも対戦し、今春センバツでも激突したが2戦2敗。三度目の正直でリベンジを果たし、SO鈴木颯太主将(3年)は「絶対に負けられない思いがチーム全体にあった。勝ててホッとしている」と安堵(あんど)した。

目標は「全国8強」入りで、次戦は30日に東海大静岡翔洋と対戦する。「自分たちの(ゲームの)組み立てにこだわりながらやっていきたい」。伝統校のプライドを胸に、1戦1戦を勝ち上がっていく。

4大会連続7度目出場の松山聖陵(愛媛)が、全国最多70回出場の伝統校・秋田工に敗れて、初戦で散った。

PGで失点して0-3で迎えた前半27分、フッカー井上魁(かい、3年)がトライを決めて逆転。しかし、後半は相手の攻撃に対応しきれず3トライを奪われ、22-7で敗れた。

前回大会では秋田工に19-12で勝利。今春の選抜でも31-19で勝利しており、今大会には自信を持って臨んでいた。

渡辺悠太監督は「完敗です。秋田工業に2回勝たせてもらって、いけるんちゃうかと思ってたけど、全国はそんなに甘くないとつきつけられた」。来年に向けては「すごいな、四国、と思ってもらえるように1戦1戦やってチャンスをつかみたい」と話していた。