そろそろ新聞誌上はラグビーの記事が増えてきた。
秋田さきがけ新聞にも全国高校大会の展望が載った。優勝候補の筆頭は東福岡だ。御所実業(奈良)、東海大仰星(大阪第二)も差は無い様だ。
毎日新聞秋田版でも「新生・秋田工ラグビー」と題して特集を組んだ。その記事には、秋田工業は伝統のスタイルからの脱皮で、新たなスタイルで全国大会に臨むと。
周りが展開主体のラグビーをやり始め、かつて秋工も展開型にするか、FW中心にするか黒澤監督は悩んだという。
「走る・ぶつかる・キック・パスという個人技術の強さとタックルで歴史を築いてきた。けれど今や、それだけじゃあ全国で勝てない」度重なるルール改正で球出しが重視され、体格に加えてスピードとセンスを備えた選手が求めれれるようになった。戦術も高度化し、新しい流れに合わせた指導法が普及。泥臭いスタイルを貫いてきた伝統校にとって、新しい時代が到来した。
その後、県内でも、男鹿工に加えて秋田高や秋田中央が力をつけて群雄割拠の時代へ。花園を遠ざかっていた秋田工に戻ってきた黒澤監督は、今度こそ迷わなかった。過去の秋田工の否定ではなく、原点となる個人の技術を磨き土台を固めた上で総合力を伸ばす。「FWからバックスに素早くボールをまわすアップテンポのラグビー感を体にたたきこむ」ことが狙いだった。