<円通寺の庭・ここ以外は全面撮影禁止だ>
京都での医学学会の合間に我々グループ3名は、京の町に出る事にした。ホテルの案内係に尋ねたら「清水寺」が近いという。私は高校時代の修学旅行から京都は4回目だし、他の連中も数回来ている。定番の名所は「人ごみ」である事は間違いない。そこで静かな「穴場」に行く事にした。
「京都府立 堂本印象美術館」に足を運んだ。同志社大学の真ん前に位置する。実際は現在、同志社大学が管理しているという。
同志社大学といえば、関西のラグビー強豪チームだ。サントリーの土田雅人ゼネラルマネージャーは、同志社大学ラグビーOBで秋田市の土崎中学校出身、秋田工業高校ラグビー部OBである。
館内では「和装美人から洋装美人へ〜大正・昭和の女性像展」が行われていた。上村松園、鏑木清方、伊東深水、竹久夢二、中村大三郎らが描いた和装と洋装の美人画がずらりと展示されていた。秋田ではめったに見れない。
美術には余り縁のない我々ではあったが、なぜか引き込まれて行った。
堂本印象美術館を出る頃、雨が降り出してきた。京の雨だ。京に来たのだから、しっとりした「お寺」を見ようと、「円通寺」に行った。雨が降っているが傘が無い。そこは観光地のタクシー。さすがだ。トランクの中にお客用の傘が数本用意されていた。円通寺は臨済宗のお寺であるが我々には宗派のこだわりは無い。観光地であるが観覧者は我々のほかに4〜5名しかいない。たしかに「穴場」だ、大型バスが入りにくい地の理のせいもあるかもしれない。
この「円通寺」の庭がすばらしい。そして庭からは大木の間から「比叡山」が見えるのだ。我々が行った時は雨が降っており「比叡山」がかすんで見えない。
しかし、我々は「幸運」だった。晴れ間が出てきて、時が経つにつれて晴れ間が出てきて、見る見る内に「比叡山」がくっきりと浮かび上がってきたではないか。
<円通寺の庭から見る比叡山>
外に泊りがけでくると「おみやげ」が必要になる。京都のおみやげといえば、定番は「八つ橋」だ。定番では物足りない。私は老舗の「生麩(なまふ)専門店」で洞院椹木町にある「麩嘉」という店を紹介してもらい行った。生の「ふ」だ。我々「ふ」といえば乾燥した軽い「せんべいの様な「ふ」を連想するが、京名産の「生のふ」は私も初めて知った。秋田では「なじみ」が無い。一見、「かまぼこ」の様だが、味は「もち」のようだ。小麦粉と餅粉が原料で田楽、天ぷら,味汁の具、お刺身、サラダのあえもの、揚げ物などとして食べる。
<京名産「生麩(なまふ)」
京の旅は定番でなく、我々は「通」の旅を楽しむことができた。
帰りに大阪伊丹空港で全員マスク姿の高校修学旅行団と一緒になった。なんか秋田ナマリがある。引率の先生に聞いたら「横手城南高校」だった。女子高のイメージだったが、男子生徒も今はいる。先生達は集合時間に遅れた生徒の整理に大変そうだった。
<伊丹空港での横手城南高生>