第二報道部オフサイド日記

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ウオーキング効果

 

埼玉県毛呂山町民が参加して実施された埼玉医科大学毛呂山町)のウオーキングに関する健康調査結果が発表された。1日8000歩を目標としたウオーキングで、中性脂肪の低下や超悪玉コレステロールの減少、脳卒中や心臓病などの原因となる動脈硬化のリスクが軽減される効果が見られたという。町は調査結果を広報誌などで周知し、町民の健康増進につなげたい考えだ。

 毛呂山町は2023年3月に「健幸づくりのまち」を宣言し、町民の健康作り施策「歩こうよ!健幸ウォーキング事業」を推進してきた。この中で、ウオーキングが健康にもたらす効果の調査・研究を同大に依頼した。

 同大は同年6月から6カ月間、18歳以上の町民60人に1日8000歩のウオーキングと週3回の筋力トレーニングに取り組んでもらう課題を出して、調査開始前と終了時に血液検査、体力測定、アンケートを実施して生活習慣病対策の効果を検証した。

その結果、持久力の指標である6分間の歩行テスト(平均)では歩ける距離が調査前より32メートル伸びて554メートルに。瞬発力の指標である6メートル歩行テスト(同)の結果も0・99秒早い4・04秒になるなど、運動能力の向上が確認された。

 血液検査では、糖尿病のリスクを判定する指標「HbA1c」の数値が6割の参加者で改善したほか、中性脂肪と超悪玉コレステロールが減少。脳梗塞(こうそく)と心筋梗塞のリスクを判定する検査「LOX―index」でも、「中リスク」と判定された参加者が8人から3人に減る改善が見られた。

 調査を担当した同大リハビリテーション科の高橋秀寿教授は「一般論でよく言われるように、ウオーキング脳卒中や心臓病の原因となる動脈硬化防止に役立つことが多くの住民が参加した調査で裏付けられた。自治体と連携した調査で、画期的で有用な結果を出すことができた」と話した。

 同町の井上健次町長は「地元の大学病院との連携で得られた結果をまずは町民に説明した上で、今後の町の健康施策に利用したい」と語った。毎日新聞より【仲村隆】