秋田市の大雪の除雪に市民から悲鳴と苦情が連日聞こえる。特に今年は凸凹道と,車の埋まる箇所が多い。
それでは除雪の実態はどうなのか?
秋田市建設部の道路除排雪の今年度の基本計画書を見てみた。
一斉除雪は市内を12地区196ブロックに分けて行う。市が委託する全261業者を動員、1〜2業者で1ブロックを担当。業者は除雪地区に近い業者が担当する様だ。
地区割り制になっているのと除雪時間が決まっているので、除雪しない除雪車が山盛りの雪の自分の家の前や凸凹の雪道道路を除雪しないで素通りして過ぎていく場面も多い。
その他、事業所や施設などで駐車場などの除雪を業者に依頼しているところも多いので、そちらへ向かう除雪車も。
一番除雪がきれいなのはパチンコ屋の駐車場か。
まず秋田市の除雪の出動基準
平常時の車道・の場合
除雪の出動判断基準の路面積雪雪深10センチ以上としている。
その中で気温が低く踏み固まった雪で作業効率が悪い場合などは本部の判断で出動を見合わせることがある。
歩道の場合も10センチ以上だが降雨や気象状況により出動を見合わせる場合がある。
作業時間は日中の場合9:00〜16:00、夜間の場合20:00〜翌朝6:00
ですから夕方に帰宅して、家の近くに除雪車がいても除雪作業をしないのは休憩時間だからです。
<排雪作業>
車道 主要道路 夜間20:00〜 6:00
生活道路 日中 9:00〜16:00
歩道 主要歩道 夜間20:00〜 6:00
一般歩道 日中 9:00〜16:00
<除雪優先順位>
車道
1緊急指定路線
2主要幹線(バス路線・公共施設接続道路)
3生活観戦(地域の幹線的道路・通学路)
幅員4m以上の市道
4幅員4m以上の私道 6幅員4m未満の市道
5幅員4m未満の私道
<秋田市所有の機械>
大型ドーザー、グレーダー、ロータリー、ドーザー等52台(昨年度53台)
その他の小型ドーザー、ローダーロータリー、除雪トラック凍結剤散布車、ダンプカー等 66台(昨年度65台)の合計118台(昨年度と同じ台数)
<委託業者の機械>
大型ドーザー、ローダー、グレーダ、ロータリー387台(昨年度356台)
小型ドーザー、ローダー、ロータリー、除雪トラック、ダンプカー等761台(昨年度868台)の1,642台(昨年度1,806台)
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【平成24年度の秋田市の委託された261の除雪業者】
http://www.city.akita.akita.jp/city/cs/mt/snow/gyousyatouroku/itiran.pdf
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合計で1,760台(昨年度1,924台)
このように昨年度より機械数が減少している。
原因として不況による建設業者の機械保有数の減少と被災地へのダンプ・トラックなどの出稼ぎらしい。
その他、秋田市の道路構造や、今年の秋田の冬は低温の日が続き、例年だと冬期間に暖気が時々あるが、今年は暖気が少なく、雪が積もる一方なのも除雪の遅れに拍車をかけているとか。
<排雪場所>
旧空港跡地・雄物川右岸、秋田港埋立地、川辺岩見、旧太平山スキー場跡地が指定されているが、間もなく満杯状態とか。
今後、近隣公園、街区公園、児童遊園地にも排雪場所を確保
いずれ、雪消えになれば、これらの排雪場所は雪とともに運ばれたゴミの山が出来、ゴミ処理と現状回復の整地・整備費用が必要になる。
一見、白い雪だまりの様であるが、中には空き缶・空き瓶・はては粗大ごみなども混合しているという。
青森あたりでは海に雪を捨てている様だが、秋田では海への雪捨ては禁止されている。
先日は排雪の中から自転車が出てきたとか。
又、秋田市では65歳以上の高齢者だけの世帯、身体の不自由な方だけの世帯については除雪車の通った後の玄関先や車庫前に残った雪の塊の雪寄せの支援を行っている。
いまだに道路を除雪した雪を道路に出して通行車両からつぶしてもらおうとしている人がおりますので、ご注意ください。
昔は許されておりましたが、今は危険ですので禁止されております。
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【秋田市の有料除雪業者と除雪費用】平成23年2月現在
http://www.city.akita.akita.jp/city/gn/ds/h22gyosyajoho.htm
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いずれ、秋田市の除雪対策本部は精一杯やっていると思いますが、どうも秋田市の除雪体制には苦情と批判が多い様です。
除雪予算も当初8億円、その後7億円、さらに7億円と計22億円もの除雪予算が膨らみました。(最後は融けてなくなるものが・・・・・)
まだ1月中旬を過ぎたばかりです。例年ですと、これからが大雪の本番。
まだ1か月半は気が重い除雪対策です。
これが大地震、津波などとなれば秋田市内の道路はどうなるのだろうとの不安も出てきました。
今後、雪害を含めた災害に強い街づくりが急務になってくると思います。